思いが強いと文章に書けなかったりしますね。
10月の終り頃に松下の歴史館を訪ねていたのですがブログには書けませんでした。

その頃は、まだまだ、迷いも多くて、自信がなくて、笑顔の中に鉛を抱えながら、不安を無理やり押し込んでいるような日々を送っていました。
その時の思いを言葉に出来ずに今日までいました。

昨夕に入ってきたニュース。
松下電器産業は社名をパナソニックに統一。 完全に松下の名前が消える。と言うニュースです。

私はご縁があって現在の代表取締役 副会長の松下正幸氏の秘書をしていました。
正幸氏がアメリカから帰国して直ぐに関連会社に入られた時の事ですから、もう30年近く前になります。
私が入社2年目の頃でした。

私の今日は、松下で学んだ事が礎となっています。
仕事に対する姿勢、働く事の喜び、人との交流、接遇・・・数え切れない教えと温かさを頂きました。

常に方針が徹底され、社員が一丸となっており、会社を愛する事を平凡な日常から学びました。
悔しくて泣いた事も何度もありましたが、それ以上に働く喜びが大きかったのです。

マスコミが注目をする中、慣れない仕事と心労で正幸さんが体調を崩し、その頃に私も疲労で倒れました。
でも、その時の頑張りが今の自分の細胞になってくれ、今日の私が存在するのだと、いつも思っています。


歴史館を訪ねた時、厳粛な気持ちになり、心が洗われる気がしました。
自然と熱いものがこみ上げてきて、素直に泣けたのです。

社名が変わった所で、私の原点は変わらない。
ただ「寂しい」この一言に尽きます。

時代と共に変化していく事への「恐れ」なのか、消えいくものへの「慕情」なのでしょうか。

松下で働いた日々がスタートとなり、今の私の誇りを生んでいます。

この決断が功を奏し、経営理念の基盤に創業者の思いを遺しつつ、世界の「パナソニック」に発展していかれます事を心より祈っています。

◇偶然に松下の社員の方とお話をする機会がありました。
今回の事をとても前向きに捉えていらっしゃいました。
ニュースの後の「寂しさ」が一転して、「明るい」ものを感じたのです。
ありがとうございます。
上3枚は歴史館での写真です。


◇今日は達成感が一杯! 
大好きなオリーブのバスオイルでゆっくりお風呂に入りました。